今後どうしたらいいだろうか、と悩むニュースが先日ありました。
オーストリア航空が、香港〜ウィーン線を開設することに伴い、2016年9月4日の成田発ウィーン行きOS52便を最後に、成田〜ウィーン路線の運航を停止。日本から撤退しました。
オーストリア航空、日本撤退 成田から最終便、27年の歴史に幕 ー「Aviation Wire(アビエーション・ワイヤー)」
私はウィーン経由で飛行機を乗り継いだり、ウィーンで降機して陸路で東欧へ行くためオーストリア航空を利用していました。
個人的に思い入れが強かったので、日本から直接ウィーンへ行くことができなくなったのは、非常に残念です。なぜ思い入れが強かったのかというと、オーストリア航空のビジネスクラスに搭乗し体験を記事にしたからです。
ブロガーの「またよし れい」(@Sayobs)さんがLast Day.jpとは別に運営しているビジネスクラス搭乗記.COM
このサイトの記事は、またよしさんのビジネスクラスレビューがほとんどですが、まれに私も記事を投稿します。
もう乗れないんですね、オーストリア航空。残念で、悲しい気持ちです。
ルフトハンザドイツ航空傘下のオーストリア航空は、不採算路線の成田〜ウィーン線を廃止して、乗客増加の見込みがある中国路線を強化したのでしょう。つまり、縮小する日本市場に見切りをつけたとも言えるわけです。
今回の記事は、「経由地」として日本から直接ウィーンへ行くことができなくなったので、別の航空会社を利用して旧ソ連圏や東欧へ行くためのルートを再考します。
目次
旧ソ連圏・東欧へ行くために利用していた航空会社
私がこれまでに旧ソ連圏や東欧へ行くために利用する航空会社の条件は、主に3つ。
- 日本から直行便があること
- 乗り継ぎに便利なこと
- 旧ソ連圏や東欧へのネットワークが強いこと(就航都市と便数が多い)
この条件に合う航空会社を独断と偏見で選び、これまでに利用していたのが、4つ。
- オーストリア航空 ウィーン経由またはウィーンで降りて陸路で東欧へ
- ターキッシュエアラインズ イスタンブール経由またはイスタンブールで降りて陸路で東欧へ
- アエロフロート航空 モスクワ経由
- ルフトハンザドイツ航空 フランクフルト経由
他のヨーロッパの航空会社、例えばブリティッシュ・エアウェイズやエールフランス航空だと日本からの直行便はあっても、乗り継ぎで東側へ行くには遠くて不便なので、利用していません。
オーストリア航空が日本から利用できなくなったので、他のルートを考えなければならないのですが、その前にウィーンが「経由地」としてなぜ重要なのかを説明します。
【オーストリア航空 – ウィーン経由】東欧への玄関口として絶対的有利な地理的条件
▼ヨーロッパの地図を見てください。ウィーンはヨーロッパのほぼ中央。オーストリア航空が撤退したので、日本から直接行けなくなりました。
▼ウィーンを「経由地」として、東欧各地へ容易に行くことができます。ウィーンからスロバキアのブラチスラバへは、電車で所要時間約1時間。日帰りも可能。
地図を見ればわかりますが、ウィーンは東欧へ行くには便利な経由地です。
ドイツから東欧へ行くとなると少し遠いですね。なので、日本から直行便利用でウィーンへ行くことができなくなったのは、非常に残念であり不便になりました。他のルートはどうなのか?考察しましょう。
【ターキッシュエアラインズ – イスタンブール経由】中央アジアなどイスラム圏へのネットワークは強いが、テロの不安がある
私が、必要以上にテロを不安に感じているのかもしれません。
▼ターキッシュエアラインズの就航都市。数字は、その国での就航都市の数。ヨーロッパへ行くには、イスタンブール経由が安くて便利ですけど・・・、やっぱり、テロが気になります。
同じイスラム教ということもあり、旧ソ連圏の中央アジアへのネットワークは強い。中央アジアへ行くには、モスクワかイスタンブール経由が便利です。
ターキッシュエアラインズは、成田〜イスタンブールのビジネスクラス往復チケットのバーゲンセールをすることでも有名です。エコノミークラスも安いですね。
トルコを標的としたテロが頻繁に起きていて、特に2016年6月28日に起きたイスタンブールのアタチュルク国際空港でのテロのニュースを見て、しばらくトルコに行かないほうがいいかな、と思いました。利用したことがある空港だったので、テロが起きたことにショックを受けました。
情勢が落ち着いたら、もう一度行きます。私は、このルートをしばらく使わないでしょう。
【アエロフロート・ロシア航空 – モスクワ経由】クリミア問題でウクライナとの全面飛行禁止
過去に何度もお世話になりました。今まで何十回乗っただろう?これまでに一番多く乗った航空会社です。
日本では、アエロフロートって安全か?大丈夫か?と不安を感じている人たちが多いようですが、私はまったく気にしていません。機体はボロいが、パイロットの腕は世界の中でも超一流。逆に、日本の航空会社の方が・・・。このことについては、別の機会にブログにしたいと思います
ベラルーシ、バルト3国、中央アジアなどの旧ソ連圏の国へ行くなら、モスクワ経由が最も便数が多く、また利便性も高いです。もちろんロシア国内を移動するなら、アエロフロート・ロシア航空が一番便利。
モスクワ経由ヨーロッパ行きのチケットが安いことでも有名ですが、私はいつもモスクワ経由ウクライナ行きを利用していました。「利用していました」と過去形です。残念ながら、今はそのルートが使えません。
▼アエロフロートのホームページにある就航都市は、キエフなどウクライナの都市がすべて削除されています。
クリミア問題で2015年10月25日からロシア・ウクライナ間が全面飛行禁止。
以前は、アエロフロートでモスクワからキエフやシンフェロポリへ行ったのですが、ロシア領となった今のクリミア半島には行けないでしょう。
クリミア半島がウクライナ領のときは、ビザなしで自由に行けたのですが、ロシア領ではビザが必要です。ビザの問題以前に、今のクリミア半島に外国人が立ち入ることができるのかどうか、という問題があります。
先日、知人がモスクワからキエフへ行くのに、モルドバのキシナウ(キシニョフ)を経由して飛行機を乗り換えてキエフへ向かいました。大変な遠回りですね。今後ロシア・ウクライナ間の飛行ルートが再開される見込みはないでしょう。
ウクライナへ行くなら、ロシアを経由しない航空会社とルートを使わなければなりません。ウクライナへ行かなければ、モスクワ経由は安くて便利です。
【ルフトハンザドイツ航空 – フランクフルト経由】日本から直行便を利用するルートの本命か?
オーストリア航空で日本から直接ウィーンを経由することができなくなり、ターキッシュエアラインズ利用ではトルコ国内のテロの不安がある。
アエロフロート・ロシア航空だとウクライナ行きがなければ問題ないが、旧ソ連圏・東欧へのネットワークとしてオールマイティではない。
ブリティッシュ・エアウェイズやエールフランス航空など日本から直行便利用可能な他のヨーロッパの航空会社だと、東側から遠いので乗り継いでからの移動時間がかかってしまう。
そう考えると・・・
▼一番無難なのはフランクフルト経由のルフトハンザドイツ航空になるのかな?
過去に何度か利用したことがあります。フランクフルト経由でウクライナのキエフへ行ったときは、乗り継ぎまでに時間があったので行きと帰りの2回、それぞれ半日ずつフランクフルトを観光しました。
どんな航空会社だったかというと・・・、印象に残っていません。なんでだろう?
印象に残っていないということは、良くもなく悪くもなく普通だったのでしょう。印象に残るのは、いいことか悪いことのどちらかですから。
日本からフランクフルトへは、成田や羽田以外に関空や中部国際空港からの発着便があり、中部以外は毎日就航しているので便数が多く便利です。
フランクフルト以外にミュンヘンやデュッセルドルフ行きもあるのですが、旧ソ連圏や東欧への「経由地」として行く場合は、便数も乗り継ぎの利便性もフランクフルト経由の方が断然有利。
フランクフルトは、ヨーロッパの中でもロンドンのヒースロー空港やパリのシャルル・ド・ゴール空港と並ぶ規模が大きいハブ空港の1つです。
次回以降、旧ソ連圏や東欧へ行くにはルフトハンザドイツ航空を利用してフランクフルト経由かなと思いながら、Google検索すると別の候補が見つかったので紹介します。
【LOTポーランド航空 – ワルシャワ経由】旧ソ連圏・東欧ルートの穴場的存在?
2016年1月14日に成田〜ワルシャワ線を就航したLOTポーランド航空という会社があるじゃないですか。
インプレスのトラベル Watchに詳しい記事がありました。
所要時間が約11時間半。成田空港からは週3便しかないのが、デメリットといえばデメリットですね。
▼オーストリア航空のように東欧へのネットワークが強いようです。(←これ、重要)
2003年からスターアライアンスメンバーへ加盟。ということは、ANAマイレージがたまります。
今までこの航空会社、知りませんでした。乗ったことがないので、どんな航空会社なのか情報がありません。日本では、かなりマイナーな航空会社ですが、ポーランドのナショナル・フラッグ・キャリアです。
乗ってみたい。ん〜気になる、気になる。
さいごに
東欧やウクライナ等へ出かけるときは、次回はルフトハンザドイツ航空しかないなと考えていたのですが、LOTポーランド航空を使ってワルシャワへ飛び、東欧を陸路で南下しながら各地を撮影するのもいいんじゃないか、と個人的には思っています。
帰国便は、最終目的地の国からワルシャワへ戻り成田行きか、ルフトハンザドイツ航空等の別の航空会社を使って戻ることもアリではないかと。
この記事を書かなければ、検索してLOTポーランド航空を知ることもなかったかもしれないわけで、そういった意味ではブログを書くことは自分にとってメモでもあり勉強になりますね。今更ながら、改めてそう感じました
LOTポーランド航空のビジネスクラスに搭乗したら、ビジネスクラス搭乗記.COMに寄稿します。