飛行機に乗ると疲れますよね?
疲れる原因はいろいろあります。狭い座席、気圧の変化、乾燥した機内、騒音etc.
この記事では、機内で鳴り響くエンジンのゴーという「騒音」に焦点を当てて、その対策として機内で快適に過ごせるであろう耳せんを購入。実際に試してみたので紹介します。
目次
不快な音を低減するグッズたち
飛行機のエンジン音。あの音、何とかなりませんか?
サイレント機能が付いたエンジンとか、防音壁の機体とか開発できないのかなといつも思っています。詳しくは知りませんが、技術的に難しいのかもしれません。
そういった革命的な旅客機の完成を待っていられないので、不快な音を避けるために自ら対策を講じます。
ノイズキャンセリングヘッドホン
機内に鳴り響く騒音を完全にシャットアウトはできないけど、低減できるグッズがいくつかあります。例えば、ノイズキャンセリングヘッドホン。またはノイズキャンセリングイヤホン。いわゆる”ノイキャン”。
各社から発売されていますが、例えば、BOSE(ボーズ)という音響機器メーカー。
私はレンタルして使ったことがあります。Bose QuietComfort 35 wireless headphones IIは、エンジン音を低減するのに効果バツグンです。これホント。すばらしいですよ、あの性能。
でも、ノイズキャンセリングヘッドホンやイヤホンは、他社からも似たような商品が発売されているけど、値段が高いですよね。
それに、ノイキャンは音楽を楽しむ、音楽に集中できるようにするために外部のノイズを低減するので、音楽は聴かないけれど静かな環境に自分の身を置きたいという要求とは少しズレています。
デジタル耳栓
もっと安いモノはないか。
次に私が購入を検討したのが、「キングジム デジタル耳せん MM1000 ホワイト」。
BOSE(ボーズ)のノイズキャンセリングヘッドホンの1/10ぐらいの手頃な値段。これなら気軽に買えそうですね。私が求めている「エンジン音を低減できて、機内でも静かな環境に自分の身を置いて快適に過ごしたい」という要件を満たしてくれそうです。
でも、性能はどうなのか?買ってみて実際に自分で試さないとわかりません。
耳栓
Amazonで「キングジム デジタル耳せん MM1000 ホワイト」をカートに入れて購入画面に進もうとしたとき、画面の下に「この商品を買った人はこんな商品も買っています」といくつかのオススメ商品が表示されました。
「耳せん」
昔からある耳の穴の中に突っ込むモノ。
当初、耳せんは購入の選択肢にありませんでした。なぜかというと、機内の騒音対策に有効ではないと勝手に思い込んでいたからです。
Amazonオススメの商品群を見ると、いろいろなメーカーから耳せんが発売されています。
その中でも、やたらに高評価の耳せんに目がとまりました。
MOLDEX(モルデックス)
「MOLDEX(モルデックス)…?聞いたことがない名前だなぁ」
アメリカの防音保護具メーカーのようです。高性能なマスクも販売しています。
MOLDEX(モルデックス)社のインターネット正規販売代理店のホームページはこちら。
「機内の騒音対策に耳せんってどうなんだろうか?」
評価の高いAmazonのレビューを見ながらそんな疑問が生じました。
AmazonでMOLDEX(モルデックス)を検索すると、いろいろなタイプの耳せんがあります。どれがいいのかわからないので、お試し用としてセットになっているものを選択。
MOLDEX(モルデックス)以外のメーカーからも耳せんは発売されていますが、なんとなくMOLDEX(モルデックス)に惹かれて、それに”安い”ので試してみたいと思い購入を決意。
前置きが長くなりました。
私が購入したのは「MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付」ですが、現在では後述する6622 Goin’Green(ゴーインググリーン)コード(ひも)付きが含まれない【正規品】MOLDEX 使い捨て耳栓 コード無し お試し8種純正パック ケース付などさまざまなものが販売されているようです。
この記事では、以前に購入した「MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付」を実際に機内で試してみたので、レビューします。
MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付
個別の耳せん紹介は、実際に機内で試したときのレビューと共に後で述べます。
開封レビュー
▼「MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付」は、このような透明なパッケージ。
▼内容物は、耳せん9種類と専用ケース、取扱説明書。
▼パッケージは表面も裏面もすべて英語表記です。
▼取扱説明書は日本語。「耳せんの正しい装着方法」は、イラスト付きでわかりやすい説明でした。
▼全9種類を並べてみました。カラフルですね。大きさも形状も違います。1つだけ横になっているのは、コード(ひも)付きなので立てることができませんでした。
▼指先でつまんでみると、柔らかいポリウレタン製で指の跡がつき凹みますが、弾力性があり徐々に膨らんで元の形状に戻ります。
▼付属のケースは、直径5cm程の手に収まる大きさ。蓋が少しきつく、カチッとしっかり閉まります。
▼蓋をすると少しつぶれてしまいますが、大きめの耳せんが2種類入ります。
▼無理をすると、大きめの耳栓2種類に小さい耳せんを入れることができますが、これが限界でしょう。耳せんが中でつぶれていますが、元の形状に戻るので使用には支障がありません。
装着してみての感想
取扱説明書を見ながら”正しい装着”をします。
装着してみての感想ですが、あくまでも個人的な主観によります。耳の形状や穴の大きさ、耳せんをしたときの感じ方には個人差があります。その点は、ご理解ください。
指先で耳せんを転がしながら細く丸めて、反対の手で耳せんを装着する側の耳を引っ張り上げます。耳せんを奥まで入れると、耳の中でザワザワザワと音を立てながら徐々に膨らんでいくのを感じることができます。
すると、周囲の音が少しずつ小さくなって、最後にはほとんど聞こえなくなり「穴が塞がった」とはっきりわかります。
自分の声は籠もったように聞こえるし、唾を飲み込むときの音、呼吸などはハッキリと聞こえます。周囲の音を低減しますが、自分の中から発する音までは消えるわけではありません。
私の場合、右の耳穴の形状が特殊なのか、どの耳栓もピッタリと合わないというか、左の耳に比べてうまくフィットしていないような、完全に穴が塞がっていない装着感がありました。
騒音について
機内の騒音はどれくらいなのか?
物理学における音について・・・私にはさっぱりわかりません。難しい話は抜きにして、音の大きさを数値で表した単位にdB(デシベル)があります。
この数値が小さいほど”静か”で、大きいと”うるさい”または”騒音”です。
環境省の「騒音の目安について(PDF)」を参考に「騒音の目安(都心・近郊)」をdB(デシベル)としてまとめると、下記の通りになります。(たぶん、これで合っていると思うけど)
㏈(デシベル) | 感じ方 | 音源 |
約80~90㏈ | 非常にうるさい | パチンコ店内・ゲームセンター店内 |
約80dB | 航空機の機内 | |
約70~80dB | 地下鉄の車内・主要幹線道路周辺(昼間)・在来鉄道の車内・蝉の声 | |
約60~70dB | うるさい | 新幹線の車内・バスの車内・コーヒーショップやレストランの店内 |
約50~60dB | 普通 | 博物館の館内・役所や銀行窓口周辺・書店 |
約40~50dB | 高層住宅地域・戸建住宅地(昼間)・霊園(昼間)・美術館や図書館の館内 | |
約30~40dB | 高層住宅地域(夜間)・戸建住宅地(夜間) | |
約30dB | 静か | ホテルの室内 |
航空機の機内は、約80dB(デシベル)。数字だけ言われてもピンと来ないですが、あのゴーっという不快な低音を数値で表すとそうなるようです。
▼ちなみに、新千歳空港の搭乗口前にてiOSアプリ「dB meter – 騒音測定」で搭乗案内のアナウンスがない状態で測定してみました。
本体に内蔵されているマイクで周囲の音を測定するアプリです。音の測定方法に平均レベル時とピーク時の2つがあります。どちらの測定方法がいいのかよくわかりませんが、10dBは静かすぎませんか?もう少しうるさい環境だと思います。
画面の上をよく見ると、小さな文字でピーク時20dB、平均最大96dB、最大107dBとありますね。周囲の音のレベルにかなりの幅があり、撮影時にたまたま10dBという低い数値になったようです。
MOLDEX(モルデックス)の耳せんは、どれくらいの遮音性能なのか?
MOLDEX(モルデックス)のパッケージには、NRR29とかNRR33と表記されています。
このNRRは、ノイズ・リダクション・レーティング(Noise Reduction Rating)の略。アメリカの規格で、騒音を減らす遮音性能をdB(デシベル)で表記したもの。
例えば、機内でNRR33の耳せんをすると、
約80dB(航空機の機内の騒音)− NRR33(MOLDEXの耳せん)= 約47dB(高層住宅地域・戸建住宅地(昼間)・霊園(昼間)・美術館や図書館の館内)ぐらいの音に低減しますよ、という意味です。
参考文献:MOLDEXの技術要約(英文)
理論上ではそうなります。しかし、重要なのは自分自身が実際に試してみてどうだったのか?ということ。製品のスペックだけを追い求めていても必ずしも納得できる結果になるとは限りません。いい買い物をしたという満足感を得られたかどうかと直結することでもあります。
耳せん装着実験とレビュー
装着実験とレビューは、下記の条件で行いました。
航空機:ジェットスター GK150
11:35 新千歳空港空港発 → 13:45 関西国際空港着
シート :18A(機首に向かって左の窓側席)
▼座席から見える窓の外。座席の位置は主翼の少し後ろ。エンジンに近いです。もう少し後ろの席に座りたかったのですが、この実験のために主翼に近い場所を選びました。
▼機内で私は、いつも定位置に座ります。
定刻通り11:35に出発し、11:45離陸。離陸から8分後、11:53にシートベルト着用サインが消えました。
▼このときに、iOSアプリ「Alti – ミニマリストトラベル高度計&コンパス」を使ったときの上空の高度。上空1万mより少し低い高度で飛行していました。飛行時間は、約2時間15分。
▼そのときの騒音レベル(アプリ設定のピーク時で測定)。
▼騒音レベル(平均値で測定)。数字がブレているのは、アプリの騒音レベル波形が激しく動いたため、数字がめまぐるしく変わりました。
上の2つの画像の画面上部にある小さな数字。測定方法に違いはあるのですが、iPadのマイクが拾った周囲の騒音は、約50dB以上、最大119dBと幅はありながら、どちらも平均値が約85dBです。
先に紹介した環境省の「騒音の目安について(PDF)」にあった航空機の機内の騒音レベル約80dBとほぼ同じですね。機内は、”非常にうるさい”環境です。
空港の搭乗口で測定した騒音レベルとは違い、機内ではこの”非常にうるさい”ゴーっというエンジン音が目的地に着くまでずーっと続きます。だから、疲れるんですね。
耳せんレビュー
ここからが本題です。実際にMOLDEX(モルデックス)の耳せんを装着してどうだったのか、個別にレビューします。
言葉による表現は得意ではないのですが、これから述べるレビューで、
- 耳せんをせずに、機内で聞こえる騒音(エンジン音)を「ゴー(大)」
- 耳せんをして1段階ぐらい音が低減された、と感じたときの騒音(エンジン音)を「ゴー(中)」
- さらにもう一段階低減されて、小さく聞こえたら「ゴー(小)」
- 騒音(エンジン音)が最も低減されて、遠くで聞こえる感じを「サー」
という4つの音で表現します。(こんな表現で伝わるかな?)
もう一度断りますが、レビューはあくまでも個人的な主観です。人によって感じ方に違いがありますので、ご了承を。
6600 Softies(ソフティー)
▼耳せんというと、こんな感じの色と形を思い浮かべるのではないでしょうか?見た目はごく普通の一般的な耳せん。Softies(ソフティ)という名前から想像して柔らかいのかと思ったら、それほどでもなかった。NRR:33dB
▼紙のパッケージに入っています。
・レビュー
騒音(エンジン音)のゴー(大)という音が、ゴー(中)とゴー(小)2つの中間、1.5段階ぐらい低減された感じ。周囲の人の話し声が少し遠くで話しているように聞こえて、意識しなくてもかすかに聞き取れる。
6604 Sparkplugs(スパークプラグ)
▼カラフルなマーブル柄が特徴のSparkplugs(スパークプラグ)は、この柄以外にも様々なマーブル柄があります。Amazonから届いたのは、この柄でした。 NRR:33dB
▼中身が見える透明なパッケージ。
・レビュー
耳に入れたときの圧迫感はない。騒音(エンジン音)のゴー(大)が、ゴー(中)くらいの音になる感じ。
通路で機内販売をしている客室乗務員の声が遠くで微かに聞こえるが、意識しないとわからない。機内アナウンスは、ハッキリ聞き取れる。期待したほど騒音(エンジン音)が低減されない。
6608 Camoplugs(カモプラグ)
▼ミリタリーグッズのような迷彩色。明るい色が多いMOLDEX(モルデックス)の耳せんの中で唯一、ダーク系色。汚れが目立ちにくいでしょう。 NRR:33dB
▼パッケージも迷彩色。Amazonの商品ページに「米軍耳栓」と表記しているものもあるので、もしかして軍用でしょうか?
・レビュー
ゴー(大)が、ゴー(小)に低減されるが、6870 Meteors(メテオ)より若干大きく聞こえる。機内アナウンスも周囲の人の声も聞き取れる。思っていたほど、騒音が低減されない。
6608 Camoplugs(カモプラグ)は、軍用(?)だからスゴい性能なのかな、と期待が大きかっただけに結果にガッカリ。
6620 Goin’Green(ゴーインググリーン)
▼黄緑のマーブル柄が特徴。MOLDEX(モルデックス)の耳せんの中で一番明るい色。汚れが目立つかも。NRR:33dB
▼6620 Goin’Green(ゴーインググリーン)のパッケージ。
・レビュー
騒音は、ゴー(中)に1段階低減されて、籠もって聞こえる。
6820 Mellows(メローズ)より騒音は聞こえるが、Sparkplugs(スパークプラグ)より低減される。
低減の度合いは、
Mellows(メローズ)> Goin’Green(ゴーインググリーン)> Sparkplugs(スパークプラグ)の順で、この3つの中では6820 Mellows(メローズ)が一番遮音性能が高い。
機内アナウンスはハッキリ聞き取れるが、周囲の人の声は遠くで聞こえる感じ。
6622 Goin’Green(ゴーインググリーン)コード(ひも)付き
▼6620 Goin’Green(ゴーインググリーン)のコード(ひも)付きバージョン。NRR:29dB。
▼現在では、お試しエコパックにこのGoin’Green(ゴーインググリーン)のコード(ひも)付きしか入っていないようです。
・レビュー
装着しての感想は、6620 Goin’Green(ゴーインググリーン)と同じ。(耳栓が同じだから当たり前)。私には、コード(ひも)の取り扱いが面倒で不要。人によっては、邪魔に感じるかもしれない。
6630 Meteors Small(メテオ・スモール)
▼緑のマーブル柄で”くびれ”が特徴の小さめサイズ。後述する6870 Meteors(メテオ)の耳の穴が小さい人向けバージョン。NRR:28dB
6870 Meteors(メテオ)との違いは、サイズだけではなく、遮音性能が若干低い。
6870 Meteors(メテオ) NRR:33dB
6630 Meteors Small(メテオ・スモール) NRR:29dB。
▼Meteors Small(メテオ・スモール)のパッケージ。
・レビュー
サイズが小さいので、自分の耳には合わなかった。耳せんを入れても耳の穴が完全に塞がらない。サイズが合わないために、周囲の音はほとんどモロに聞こえる。
このサイズは、子ども用なのか?
6800 Pura-Fit(ピュラフィット)
▼鮮やかな薄い緑色で、お試し9種エコパックの中では、中くらいのサイズ。NRR:33dB
▼Pura-Fit(ピュラフィット)は、紙パッケージ。
・レビュー
耳の穴に突っ込んで穴を塞いでいる感覚が、他のどの耳せんよりも強く感じる。
騒音がまったくなくなるわけではないが、遠くで微かに小さく「サー」と聞こえる感じ。6820 Mellows(メローズ)より騒音が低減される。どの耳せんよりも1番騒音が聞こえない。
機内アナウンスは少し籠もって聞こえるが、周囲の人の声がほとんど聞こえない。聞こえるとしても、まるで遠くにいるかのように微かに聞こえる。
6820 Mellows(メローズ)
▼鮮やかなオレンジ色で、底(という呼び方が正しいかどうかわからないが装着後、耳からはみ出る外側の部分)が他の耳せんに比べて太くなっている。NRR:30dB
▼Mellows(メローズ)のパッケージ。
・レビュー
ゴー(大)がゴー(中)よりも更に抑えられてゴー(小)に聞こえる。
機内アナウンスは、ハッキリ聞き取れる。通路にいた客室乗務員の声は、少し籠もって聞き取れた。もしかして、低音には効果があるが、女性の声などの高音には効果が薄いのかもしれない。
6870 Meteors(メテオ)
▼色鮮やかで滑かな曲線が美しく、女性的な雰囲気を感じる(のは自分だけか?)。9種類の中で一番惹かれるデザイン。NRR:33dB
▼Meteors(メテオ)のパッケージ。
・レビュー
装着感は、9種類の中で1番疲れを感じず楽だ。耳に突っ込んで穴を塞いでいるという感覚が、他の耳せんのようにない。
騒音(エンジン音)は、ゴー(小)に聞こえる。
機内アナウンスは、ハッキリ聞き取れる。通路にいた客室乗務員の声は小さく聞こえるが、話している内容がわかる程度。
サイレンシア フライト
最後にMOLDEX(モルデックス)のレビューとは別に、これまで私が使っていた耳せんを紹介します。
▼「サイレンシア フライト」。これは、音を遮る物ではなく、飛行機の離発着で生じる気圧の変化で起こる耳の痛みを和らげるもの。2013年に購入したもので、現在は「サイレンシア フライト エアー」という新しいタイプが発売されています。
▼MOLDEX(モルデックス)との大きさ比較。
・レビュー
遮音性ゼロ。座席の天井にある空気弁の空気の流れ、周囲の会話、騒音(エンジン音)など高音、低音ともにハッキリ聞こえる。この耳せんは、離発着のときの耳の痛みを和らげるときだけ使うのがいい。
耳せんを外すと騒音が耳に襲いかかってくる
機内で装着実験をしている最中に感じたことです。
耳せんを外すと騒音が耳に襲いかかってきます。
「襲いかかってくる」という表現が正しいかどうかわかりません。「耳に突き刺さる」あるいは「耳に騒音が、なだれ込んでくる」とでも言えばいいのでしょうか?
耳せんを外した瞬間に思わず「おおっ!!」と驚く声を上げそうになるくらいのゴー(大)という音が耳に入ってきます。こんな騒音が鳴り響く環境の中に自分がいたのか、と改めて思いました。
機内の騒音対策に最も効果がある耳せんはこれだ!
独断と偏見で選ぶ「機内の騒音対策に最も効果がある耳せん」上位2つを発表します。
・ベスト耳せん 「6800 Pura-Fit(ピュラフィット)」
耳に入れたときに圧迫感はあるものの9種類の耳せんの中では、騒音が1番低減されました。
エンジン音のゴー(大)が小さくサー音に変わったときは、頭の中で「!」と感嘆符が付いたようにちょっとした驚きがありました(誇張表現ではなく、マジで)。
搭乗したジェットスターは、ドリンクサービス付きチケット。
私はこの「6800 Pura-Fit(ピュラフィット)」を装着しているときに、客室乗務員が通路から窓側席に座っていた私の名前を何回か呼んだらしいのですが、聞こえませんでした。ややしばらくして(?)、その気配にようやく気づいて耳せんを外し、ドリンクの注文をしました。
私と客室乗務員の距離は、3列シートの通路側と真ん中の席の併せて座席2つ分(1m20から30cmぐらいか)。
客室乗務員の声が聞こえなかったのは、耳せんの装着実験に集中していたからかもしれません。
耳せんをして意識すれば、通路にいた客室乗務員の声は遠くで微かに聞こえる程度だが、何を言っているか理解できないくらい小さな声でした。ただし、これは機内の場合。日常生活では、周囲の音や人の声は理解できる程度に小さく聞こえます。
この遮音性能には、正直驚きました。
以上の理由から、「MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付」の中では「6800 Pura-Fit(ピュラフィット)」を機内の騒音対策に最も効果がある耳せんであると選定しました。
・次点 「6820 Mellows(メローズ)」
「6800 Pura-Fit(ピュラフィット)」ほど騒音は低減されないが、ゴー(大)がゴー(中)よりも更に抑えられてゴー(小)に聞こえたことに好印象。
遮音性能は公称値NRR:30dBであり、NRR:33dBの他の耳せんより劣るものの実際に装着すると、6820 Mellows(メローズ)の方が騒音を低減していたと感じました。
騒音がゴー(小)に聞こえた6870 Meteors(メテオ)と比べて、耳の穴を塞いでいるとわかる装着感があったこともプラス評価です。
6870 Meteors(メテオ)は、耳に突っ込んで穴を塞いでいるという感覚が、他の耳せんのようにありません。このあたりは個人の好みによると思います。
ということで、「6820 Mellows(メローズ)」を次点とします。
通路にいた客室乗務員の声は、窓側席に座っていた私には聞き取れたので、騒音は低減したいが周囲の音は感じ取れるようにしたいときに「6820 Mellows(メローズ)」を使うといいかもしれません。
さいごに
人はその環境に慣れてしまうと、それが当たり前になってしまい不快を不快と感じなくなってしまうことがあります。
機内の騒音を完全にシャットアウトできなくても自衛策で低減することをオススメします。なぜなら、それまでの環境が実は異常だったとわかるからです。
先にも述べましたが、機内で耳せんの効能を一番感じるのは、装着しているときではなく、”耳せんを外した瞬間”。
耳せんをしないで機内にいることが、どれだけひどい環境なのか、と改めて感じさせてくれる瞬間でもありました。そう考えると、耳せんもせずに働く客室乗務員さんたちは、あの騒音の中で職業病にならないのか、と思います。
さて、この耳せん装着実験を終えていくつかの疑問がわきました。
- 他のメーカーが発売している耳せんと比較してどうなのか?
- 「イヤーマフ」(空港や射撃場などで見かける騒音から耳を保護するヘッドホン型の道具)と耳栓を組み合わせたら、遮音性能はさらに高くなるのか?(2017.06.18実験済み。下記記事。)
- MOLDEX(モルデックス)の耳せんをしたままノイズキャンセリングヘッドホンをして、音楽を聴かずに電源を入れると、エンジン音も周囲の音もヘッドホンのホワイトノイズ(音楽をかけずに電源を入れると聞こえる「サー」という音)も聞こえない「完全無音状態」を機内でつくることができるのか?
▼「イヤーマフ」の例(Googleの画像検索から引用)。
上記のような疑問を試す機会があれば、改めて記事にします。
▼耳せんとイヤーマフの組み合わせはどうだったのか?実験しました。
【機内の騒音対策】耳せんで穴を塞ぎ、イヤーマフで耳を覆うと遮音性能は高まるが、危険なのでオススメしない
▼100円ショップ耳せんの機内レビューは、こちら。
【機内の騒音対策】100円ショップ耳せんの遮音性能はどれくらいなのか?機内で試してみた!
さいごに、これだけは言っておきたい。
もっと早く、この耳せんに出会っておけばよかった・・・(後悔)。
追記:フラストレーションフリーパッケージ(FFP)を購入
「6800 Pura-Fit(ピュラフィット)」は、ここ数年、私が購入したモノの中で一番の”アタリ”です。すっかり気に入ってしまいまい、追加購入しました。購入理由を2つと開封レビューです。
集中力を妨げているもの
装着実験の後、「6800 Pura-Fit(ピュラフィット)」を写真の編集や執筆作業など主に自宅で使用しています。この耳せんを使うと、
集中できます!!!
家の中では、例えば空気清浄機のファンの音、冷蔵庫などの生活音、外からは子どもや犬の鳴き声、車が通る音など様々な雑音が普段意識していなくても自然と耳に入ってきます。
今まで作業効率が悪いのは、自分に集中力がないからだと思っていましたが、耳せんをすることで実は、そういった雑音が自分の集中力を妨げていて、作業効率を下げていたということに気がつきました。
耳せんが自分にとって重要なアイテムになった。これが追加購入する1つ目の理由です。
汚れ
使用しているうちに耳せんにゴミが付着したり、汚れて黒ずんできます。黒ずみの原因が、たとえ自分の手垢であっても、耳の中に入れるのは抵抗がありますね。
▼写真ではわかりづらいですが、かなり汚れています。
洗って再利用できるかもしれませんが、商品名にある通り”使い捨て”なので、汚れたら新しいものに交換します。安いですし。たくさんあっても困ることはありません。これが2つ目の追加購入理由。
開封レビュー
購入したのは、「MOLDEX 使い捨て耳栓 コード無し 6800 Pura-fit 50ペア エコパック ケース付き [フラストレーションフリーパッケージ(FFP)]」
▼フラストレーションフリーパッケージなので箱は簡素。A4サイズより大きく、縦24cm、横33cm、厚さ2cm。内容物がポリウレタンの耳せんなので、当たり前ですが箱は軽いです。
▼開封。内容物は耳せん50ペアと専用ケース。隙間なく、びっしり入っていました
▼日本語の取扱説明書が付属しています。これは、「MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付」と同じ。
▼付属の透明な耳せんケース(右)は、「MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付」の耳せんケース(左)より小さいです。
▼耳せんは1ペアしか入りません。
「MOLDEX 使い捨て耳栓 コード無し 6800 Pura-fit 50ペア エコパック ケース付き [フラストレーションフリーパッケージ(FFP)]」1つ購入すると、しばらく持ちますね。
▼Amazonで250ペアか500ペア入りの「プラグステーション」を発売してしてくれないかな。家に常備したい。(Moldex Japanより画像を引用)
追記(2019.03.31):耳せんをした後の熟睡感がハンパない
知っている人はすでにやっているので、何を今更そんなことを言ってるのかと思うでしょう。
ある日、自宅の寝室で空気清浄機のファンの音が気になり、寝ることができないことがありました。
そこで、「6800 Pura-Fit(ピュラフィット)」で耳を塞いで朝起きたら、短い睡眠時間にもかかわらず、目覚めたときの熟睡感がハンパなかったことに驚きとある種の感動がありました。
と同時に、なぜ今までやらなかったのかという後悔も感じました。
耳せんをしていないときと比べて、耳せんをして寝た後のハンパない熟睡感は、午前中の活動にいい意味で大きく影響が出ます、マジで。
科学的な根拠やデータがわからないので確かなことは言えませんが、寝ていても耳から入ってくる音で睡眠がある程度妨げられているのかもしれません。
耳せんをしていても枕元に置いたiPhoneでセットしためざまし時計やバイブレーションは聞こえるので、目覚めには何ら支障はありません。
今では自宅の寝室に「6800 Pura-Fit(ピュラフィット)」を常備しています。