搭乗券は、「紙」でなければいけないのか?
羽田空港で機内に預ける手荷物(受託荷物)検査と制限区域に入る保安検査場の2回、保安検査員と押し問答になりました。
iPhoneのWalletに入れたスカイマークのモバイル搭乗券を見せても、「紙の搭乗券でなければダメ」と言って、まったく取り合ってくれません。
なぜそんなに紙にこだわる必要があるのか、私にはまったく理解できない。
単なる愚痴だろって言われると、確かにそうなのですが、個人的にはどうしても釈然としないので、記事にしました。
モバイル搭乗券を見せても取り合ってくれない空港の保安検査にひとこと言ってやる!!!
目次
「紙の搭乗券でなければダメなんです!」
羽田空港第1ターミナルに到着。
機内に預ける手荷物(受託荷物)があるので、チェックイン機を素通りして手荷物検査場へ。
▼羽田空港第1旅客ターミナルのスカイマーク自動チェックイン機。
▼やってきました、手荷物受付。
▼手荷物受付前のX線検査。
Walletにスカイマークの搭乗券を入れているので、画面を見せればO.K.だと思っていました。
が、しかし、保安検査員は、「搭乗手続きを済ませてください」とのこと。
「え?これ、モバイル搭乗券ですよ」と画面を見せる私に、
「紙の搭乗券でなければダメなんです!」
と、キレ気味に答える女性保安検査員。
「QRコードありますよ」と言う私の対応を無視して、ガイドポールの黄色いベルトを外し、手荷物受付の列から出されました。
せっかく並んだのに、また並ばなければならないのか・・・。
▼自動チェックイン機には行かず、あえて対面のチェックインカウンターへ。何かあっても、その場で文句が言えますからね。
スマホを提示して、係員がQRコードを読み取り、搭乗者氏名と行き先、便の確認などしてから、紙の搭乗券を発行してもらいました。
行列がなく待ち時間もなかったので、この間のやり取りは、1分かかったかかからないかぐらいの短い時間。それでも煩わしく感じましたね。
はぁ〜、めんどくせーなー、と思いながらも再度、手荷物受付に並ぶ。
紙の搭乗券を提示して今度は無事、手荷物(受託荷物)検査が終了しました。
このときは、わざわざ紙の搭乗券を発行してから手荷物(受託荷物)検査に向かうことには、それほど抵抗を感じませんでした。
むしろ、そういう流れなんだね、という思いでしたが・・・。
「スマホの画面は、もう意味がありません!」
制限区域に立ち入る保安検査場。
「搭乗券を拝見しまーす」
こちらも女性保安検査員
スマホの画面を見せると、「紙の搭乗券を見せてください」
▼「これ、モバイル搭乗券ですよ」と言う私に向かって、女性保安検査員は・・・
「スマホの画面は、もう意味がありません!」
ヒステリックに答える中年の女性保安検査員。
この言葉に一瞬言葉を失いましたが、臆することなく、
「だ・か・ら、これ、QRコードがあるモバイル搭乗券でしょ!」
「紙の搭乗券を提示してください!」
押し問答になり、険悪なムード。
保安検査場の奥の方には、制服の警察官が立っているのが見えました。
これ以上強く出て保安検査員に何か言うと、別室に連れていかれるかもしれないと思い、ここはおとなしく引き下がり、一度カバンにしまった紙の搭乗券を引っ張り出して提示しました。
ん〜、でも、何か釈然としない。
Walletに登録したデジタル予約情報は、一体何のために使うのか?
Walletに登録したQRコード付き予約情報は、「搭乗券」ではないのか?
スカイマークのホームページをよ〜く調べてみると、iPhoneのWalletに登録したQRコード付き予約情報を「モバイル搭乗券」と呼んでいないことがわかります。
スカイマーク:「Passbook/Wallet」を利用し、予約情報を登録しました。搭乗日当日は、直接搭乗口へ向かうことはできますか?
「Passbook/Wallet」への登録は、予約確認を目的として予約情報を登録しただけになりますので、搭乗手続きは済んでおりません。
「PassBook/Wallet」上に表示される二次元バーコードを自動チェックイン機に読み取らせて、搭乗手続きを行ってください。
その際出力される搭乗券を受け取り、保安検査場に進んでいただき、検査係員に搭乗券を提示して検査を受けたのち、搭乗口へお進みください。(スカイマーク:よくある質問(Q&A)より抜粋)
上の表記で特に気になるのが、
”「Passbook/Wallet」への登録は、予約確認を目的として予約情報を登録しただけになりますので、搭乗手続きは済んでおりません。”
つまり、予約情報をデジタルデーターとしてスマホに登録したものは、搭乗手続き未完了なので、搭乗券ではない、という解釈でO.Kかな?
スカイマークからすると、Walletに登録したQRコードがある予約情報を私が勝手に「モバイル搭乗券」と名付けていることになります。
JALとANAは、保安検査場と搭乗口でWalletに登録したQRコードをかざすと、飛行機に搭乗できますよね。
スカイマークは、保安検査場でWalletに登録したQRコードを提示してもダメで、わざわざ紙に印刷した搭乗券を利用者に持たせ、搭乗口では紙の搭乗券のQRコードをかざさなければならない。
- JAL / ANA:QRコードを含んだデジタル予約情報をかざすと、飛行機に搭乗できる(スマホでO.K.)
- スカイマーク:QRコードは必要だが、紙の搭乗券でなければ、飛行機に搭乗できない(スマホはNG)
なぜ紙にこだわる必要があるのか?
私が勝手に(?)「モバイル搭乗券」と読んでいるデジタルの予約情報と紙に印刷された搭乗券との2つに、一体どんな違いがあるのか?
もっと突っ込んで言うと、搭乗券が「紙」でなければならない理由があるのか?
セキュリティー上の問題?
いや、でも、紙とデジタル情報にセキュリティー上の差異はないと思いますが・・・。本人確認とか?
それに、JALとANAは、スマホで飛行機に搭乗できるのに、スカイマークは未だに紙の搭乗券が必要。
21世紀を18年も過ぎているのに、まさかスカイマークは「紙」でなければ信用がないという、前時代的な考え方をしていませんよね?
紙がなくなれば、コスト削減と利用者の手間が省ける
と、考えています。
逆に、紙に印刷するメリットって何かありますか?
デメリットの方が多いですよ、実際。
航空会社側からすれば、紙を使わなくなると、紙代がかからない。紙を印刷する機械もいらない。維持管理コストを削減できる。
利用者側にすれば、チェックインカウンターに行かずに直接保安検査場に向かうことができるので、手間が省ける。
そして何より利用者にとっての一番のメリットは、紙を所有する煩わしさから解放されること。
搭乗予定者全員が全員、モバイル搭乗券を持っていないこともあります。
今時、スマホを使っていない人もいますから(と言ったら失礼か)
そのような人達に紙の搭乗券は必要だという意見もあるでしょう。
しかし、コスト削減と利用者の手間が省けることを考えれば、空港のチェックインカウンターでわざわざ紙に印刷することは、ムダ。ムダ以外の何物でもない。
極論を言えば、「QRコードを含む予約情報がない方は、飛行機に搭乗できません」とバッサリ切り捨てた方が、今後のためになると私は考えています。
さいごに
紙の搭乗券が必要なことで保安検査員と押し問答になった今回の件は、保安検査に問題があるのではなく、航空会社のスカイマークが未だに「紙」にこだわっていることが一番の問題です。
紙の搭乗券を使わず、デジタルの予約情報だけで保安検査場を通って飛行機に搭乗できることは、航空会社、利用者双方にメリットが多いと思います。
コストを削減しつつ、利用者の手間を省く最も手軽な方法がありますよね、スカイマークさん。
手荷物(受託荷物)検査も保安検査場もQRコードリーダーを使えよ!!!
簡単なことでしょ。