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【機内の騒音対策】耳せんで穴を塞ぎ、イヤーマフで耳を覆うと遮音性能は高まるが、危険なのでオススメしない

投稿日:2017-07-12 更新日:

機内の騒音対策記事、第2弾。

▼機内の騒音対策に「MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付」を購入して、実際に使用したレビュー記事を書きました。

機内の騒音対策に最も効果がある耳せんはこれだ!「MOLDEX(モルデックス)使い捨て耳栓お試し9種類エコパック」を試してみた

私が購入したのは「MOLDEX 使い捨て耳栓 お試し9種エコパック 純正ケース付」ですが、現在では耳せんが1種類少ない別のお試しパックが販売されているようです。

▼機内の騒音対策に、集中したいときに、MOLDEX(モルデックス)の6800 Pura-Fit(ピュラフィット)という耳せんを愛用しています。MOLDEX 使い捨て耳栓 コード無し 6800 Pura-fit 50ペア エコパック ケース付き [フラストレーションフリーパッケージ(FFP)]を購入して家に常備。近年私が購入したモノの中で一番のお気に入り。

MOLDEX(モルデックス)#6800 Pura-Fit(ピュラフィット)

機内上空での耳せんレビュー後に、3つ疑問がありました。そのことは、上記の記事にも書いています。

  • 他のメーカーが発売している耳せんと比較してどうなのか?
  • 「イヤーマフ」(空港や射撃場などで見かける騒音から耳を保護するヘッドホン型の道具)と耳栓を組み合わせたら、遮音性能はさらに高くなるのか?
  • Moldex(モルデックス)の耳せんをしたままノイズキャンセリングヘッドホンをして、音楽を聴かずに電源を入れると、エンジン音も周囲の音もヘッドホンのホワイトノイズ(音楽をかけずに電源を入れると聞こえる「サー」という音)も聞こえない「完全無音状態」を機内でつくることができるのか?

▼1つ目の疑問。100円ショップ耳せんの遮音性能がどれくらいなのか?機内で試してみました。

【機内の騒音対策】100円ショップ耳せんの遮音性能はどれくらいなのか?機内で試してみた!

他社製の耳せんも機会があれば、機内に持ち込み実験します。

2つ目の疑問。「耳せんで耳穴を塞いで、さらにイヤーマフで耳を覆うと遮音性能が高まるのか?それとも、大して変わらないのか?」

結論から先に言うと、遮音性能は格段に高まるが、機内での使用は危険なのでオススメしません。

個人的な探究心から、イヤーマフと騒音計を購入して実際に機内で試してみました。この記事は、その実験とレビューです。

イヤーマフと耳栓と騒音計

目次

イヤーマフとは?

イヤーマフって何か知っていますか?

▼イヤーマフの例(Googleの画像検索から引用)。

「イヤーマフ」Google画像検索結果

射撃場で装着している人、映像か何かで見たことありますよね?見た目は音楽を聴くヘッドホンみたいですが、ヘッドホンとは違うゴツさがあります。だから、スゴい遮音性能なんじゃないかなぁ〜、と思っていました。

これを装着したら、周囲の音をシャットアウトして集中できる!・・・かもしれない。

以前から気になっていて欲しかったのは、アメリカの3Mが買収したPeltor(ペルター)というスウェーデンのメーカー製X5A

しかし、実際に購入したのは、別メーカー品。たまたまAmazonタイムセールで安くなっていたのを見かけたので、ポチりました。

Peltor(ペルター)より安いし、ベストセラー1位。性能にそんなに差はないでしょう(と思う)。

イヤーマフと騒音計の開封レビュー

Amazonでイヤーマフと共に騒音計も購入。2つの製品の開封レビューをします。

Patech 防音イヤーマフ

▼購入したのは、Patechというメーカーの防音イヤーマフ。現在はAmazonで販売されていないようです。

Patech 防音イヤーマフ・外箱

▼製品スペック表。NNR 28dB。愛用しているMOLDEX(モルデックス)の6800 Pura-Fit(ピュラフィット)の遮音性能NRR:33dBより低い。Patech 防音イヤーマフ・製品スペック表

NRRは、ノイズ・リダクション・レーティング(Noise Reduction Rating)の略。

アメリカの規格で、騒音を減らす遮音性能をdB(デシベル)で表記したもの。

例えば、機内でNRR33の耳栓をすると、

約80dB(航空機の機内の騒音)− NRR33(耳栓)= 約47dB(高層住宅地域・戸建住宅地(昼間)・霊園(昼間)・美術館や図書館の館内)ぐらいの音に低減しますよ、という意味です。

参考:MOLDEXの技術要約(英文)

dB(デシベル)については、後で説明します。

▼内容物は、イヤーマフ本体と取扱説明書、キャリングバッグの3つ。

Patech 防音イヤーマフ・内容物

▼パッと見、ヘッドホンのようです。

Patech 防音イヤーマフ

▼ツヤのあるプラスチックは、傷つきやすそう。見た目が、”安っぽい”。

Patech 防音イヤーマフ・側面

▼ヘッドバンド部は、フェイクレザー。こちらも見た目だけでなく、質感もかなり”安っぽい”。

Patech 防音イヤーマフ・上部

▼耳を覆うパッドも”安っぽい”作り。クッション性もイマイチな感じで、高級感はまったく感じられません。すぐに破れそうで耐久性はなさそうです。

Patech 防音イヤーマフ・イヤーパッド

▼長さ21cmくらい、幅15cmくらい。

Patech 防音イヤーマフ・大きさ測定

▼4.7インチのiPhone 6との大きさ比較。

Patech 防音イヤーマフ・iPhone 6と大きさ比較

▼9.7インチのiPad Air 2と大きさ比較。

Patech 防音イヤーマフ・iPad Air 2と大きさ比較

▼スペック表では、重量308gとなっていましたが、実際に計ると305gでした。誤差の範囲でしょう。

Patech 防音イヤーマフ・重量測定

▼取扱説明書は、すべて英語。

Patech 防音イヤーマフ・取扱説明書

▼裏面もすべて英語。難しい操作は必要ないので、取扱説明書はなくても特に困ることはありません。

Patech 防音イヤーマフ・取扱説明書裏面

▼キャリングバッグは、”ペラッペラ”。かざすと、向こう側が透けて見えるくらいの薄さ。クオリティのあまりの低さに驚きました。100円ショップで売っているポーチのほうが、質はいい。

Patech 防音イヤーマフ・専用ポーチ

ハッキリ言って、かなりチープな作りです。

値段を考えれば仕方ないですが、Amazonから商品が届いて初めて手にしたときは、「こんな安っぽい作りで、遮音性能は大丈夫なのか?」と思いました。

UNI-T UT353 騒音計

イヤーマフとは別にもう一つ購入したのが、騒音計。

騒音測定にiOSアプリ「dB meter – 騒音測定」を使っていましたが表示が見づらいので、もっと視認性がよくて、簡単に測定できて、もう一つ付け加えると”安い”騒音計はないか、と探していました。

▼購入したのは、UNI-T UT353という騒音計。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・パッケージ

▼パッケージ裏には、製品のスペック表。騒音レベルは、30~130dBまで対応。誤差は、±1.5dB。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・パッケージ裏

▼内容物は、騒音計本体と取扱説明書のみ。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・内容物

▼LCDディスプレイは、数字が大きくて視認性はいいです。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計

▼本体裏面。側面に丸みがあるので、握りやすい。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・裏面

▼電源は、単4電池3本。商品到着時には、すでに電池がセットされていました。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・電池ボックス

▼黒い防風スポンジは、スポッと簡単に取れてしまうので、なくしそうです。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・防風スポンジ

▼iPhone 6と大きさ比較。大きさは、長さ15cm × 幅5.2cm × 厚み2.7cm。写真の角度が悪いのでしょう。長さが15cm以上あるように見えますが、実際には15cmです。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・大きさ測定

▼重量は、乾電池を含んで105g。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・重量測定

▼取扱説明書は英語。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・取扱説明書

▼裏面もすべて英語。右下の住所を見ると、製造は中国、販売は香港の企業のようです。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・取扱説明書裏面

▼電源を入れた直後のLCDディスプレイにBluetoothマークが表示されるのですが、取扱説明書に接続方法の記載もないし、スマホと接続ができない”ナゾ仕様”。

UNI-T UT353 小型デジタル騒音計・電源ON直後のBluetoothマーク表示

dB(デジベル)

音の大きさを数値で表した単位にdB(デシベル)について。

この数値が小さいほど”静か”で、大きいと”うるさい”または”騒音”です。

環境省の「騒音の目安について(PDF)」を参考に「騒音の目安(都心・近郊)」をdB(デシベル)としてまとめると、下記の通りになります。

㏈(デシベル) 感じ方 音源
約80~90㏈ 非常にうるさい パチンコ店内・ゲームセンター店内
約80dB 航空機の機内
約70~80dB 地下鉄の車内・主要幹線道路周辺(昼間)・在来鉄道の車内・蝉の声
約60~70dB うるさい  新幹線の車内・バスの車内・コーヒーショップやレストランの店内
約50~60dB 普通 博物館の館内・役所や銀行窓口周辺・書店
約40~50dB 高層住宅地域・戸建住宅地(昼間)・霊園(昼間)・美術館や図書館の館内
約30~40dB 高層住宅地域(夜間)・戸建住宅地(夜間)
約30dB 静か ホテルの室内

航空機の機内は、約80dB(デシベル)が目安となっています。

▼成田空港第3ターミナルのフードコートにて、アナウンスがない状態でUNI-T UT353を使って騒音を測定しました。アナウンスがあると、もっと騒音レベルが高くなります。

成田空港第3ターミナル・フードコートで騒音レベルを測定

イヤーマフ装着実験とレビュー

イヤーマフ装着実験とレビューは、下記の条件で行いました。

航空機:ANA NH4714便(AIR DO運航コードシェア便)
9:00 新千歳空港空港発 → 10:35 羽田空港着
シート :29G(機首に向かって右の窓側席)

▼座席から見える窓の外。座席の位置は主翼の少し後ろ。エンジンに近いです。もう少し後ろの席に座りたかったのですが、この実験のために主翼に近い場所を選びました。

ANA NH 4714 窓から見える外の景色

▼機内で私はいつも定位置に座ります。

写真撮影するための機内の座席選び

機内の騒音測定

定刻通り9:00に新千歳空港を出発。乱気流のため離陸から18分後の9:28にシート着用サインが消えました。ここから実験を開始。まず、機内上空の騒音がどれくらいなのかを測定。

▼iOSアプリ「Alti – ミニマリストトラベル高度計&コンパス」での高度。飛行高度約12,000m、青森県六カ所村の沖を飛行中。

ANA NH 4714・飛行高度

▼このときの騒音は、機内アナウンスがない状態で93.7dB。機内の騒音レベルの目安となっている約80dB(デシベル)より上。パチンコ店内にいるときと同じぐらい”非常にうるさい環境”。

ANA NH 4714・騒音レベル

▼改めて測定しても、高度約12,000mの上空で、機内は90dBぐらい騒音でした。青森県名久井岳上空。

ANA NH 4714・飛行高度と騒音レベル

この測定結果から(騒音計に狂いがなければ)、飛行中はずーっとパチンコ店内にいるような騒音状態。気圧の変化や機内上空での乾燥状態と重なって、国内線のような短時間飛行でも心身に変調をきたします。

「Patech 防音イヤーマフ」だけ装着

耳栓を使わずにPatech防音イヤーマフだけを装着して、どれくらいの遮音性能なのか、試してみました。以下、そのレビューです。

水中に潜っているときの感覚そのもの

イヤーマフで耳を覆った瞬間の感想が、これ。

水中に潜ったときに聞こえる、あの「コォー」という独特な音。機内の騒音が低減されて、そのように聞こえる。

周囲の人の会話(前の座席?)も小さく聞こえるが、やはり水中に潜っているときの、籠もっていながらも遠くから響くような、あの感覚。

まさか、機内上空で水中に潜っている感覚を体験できるとは、予想外でした。

イヤーマフと耳との間に気圧の変化(?)

耳の穴の奥に何とも言えない圧迫感のような感覚がある。うまく表現できないが、鼓膜が外界から押されているような感じ。

この状態で唾(つば)を飲み込むと、その瞬間、鼓膜が裂けそうと思うくらいの違和感。実際には裂けていないが、唾(つば)を飲み込むのをためらってしまう程。

痛くないが、不快だ。

窓のビビリ音

窓側席に座っていて気になったのが、窓のビビリ音がモロに聞こえた。

耳栓をしているときでさえ、このようなビビリ音は聞こえない。もちろん、耳栓などの機内の騒音対策をしていない素のままでも感じることはない。

なぜこのような現象が起こるのかは、不明。

外しても騒音が耳に襲いかかってこない

耳栓は外した瞬間、機内の騒音が耳に襲いかかってくる。思わず「おおっ!!」と驚きの声を上げそうになるくらいの音が、耳に突き刺さる。これは、以前のMOLDEX(モルデックス)の耳栓レビュー記事にも書きました。

しかし、イヤーマフは外すと、ボワ〜っという空気の流れを感じると同時に騒音も耳に入っては来るが、耳栓を外したときのように騒音が耳に突き刺さらないので、驚きの声を上げて、手で耳を塞ぐことなかった。

感覚としては、水中から顔を出した瞬間のようだ。水中で聞こえた「コォー」という音がなくなり、外の音が次第に大きく聞こえ始める。

耳栓は外した瞬間に、騒音が一気に耳の中に入ってくるのに対して、イヤーマフは外すと騒音が徐々に入ってきて、耳が外の環境に慣れてくる。

科学的な根拠は不明だが、おそらく、先に述べたイヤーマフと耳との間の気圧の変化(?)が関係しているかもしれない。

遮音性能

機内の騒音は、一段階程度に軽減される感じ。しかし、イヤーマフだけでは、劇的な遮音性能は感じじられない。

機内アナウンスは、ハッキリと、しかも声がクリアに聞こえる。

周囲の人の会話は、籠もってはいるが、話の内容がわかる程度に聞こえる。

愛用しているMOLDEX(モルデックス)6800 Pura-Fit(ピュラフィット)のほうが、遮音性能は明らかに上。

遮音性能:MOLDEX(モルデックス)6800 Pura-Fit(ピュラフィット)>>> Patech 防音イヤーマフ

MOLDEX(モルデックス)6800 Pura-Fit(ピュラフィット)との組み合わせ

今回の実験の本題がこれ。

耳せんで穴を塞ぎ、イヤーマフで耳を覆うと遮音性能が増すのか?それともたいして変わらないのか?

実験とレビューは、以下の通りでした。

ほとんど何も聞こえない

Patech防音イヤーマフで耳を覆った瞬間、周囲の音がほとんど何も聞こえなくなる。

まったくの無音ではないが、騒音は感じられない。窓のビビリ音も聞こえない。

かなり意識を集中すると、前後どちらかの座席の乗客が何かをいじっているカサカサ音が微かに聞こえる。

イヤーマフだけを装着したときの「水中に潜っているときの感覚そのもの」は多少感じられるものの、ハッキリとわかる程度ではなく、なんとなくそんな感じがするかなぁ〜というレベル。

とても小さな”ブー”という低い音が、外からではなく耳の奥から聞こえてくる。

遮音性能は、MOLDEX(モルデックス)6800 Pura-Fit(ピュラフィット)より遙かに上。

不思議な感覚だ。なんと言えばいいのか、例えるなら、”異質な空間に身を置いた”・・・か。

なぜか「くしゃみ」はよく聞こえる

周囲の音がほとんど何も聞こえなくなるのに、なぜか乗客の「くしゃみ」だけは、よく聞こえる。近くの乗客か、それとも遠くの座席かはわからない。

その聞こえ方にも特徴があり、ハッキリとした音ではなく、少し籠もって遠くから聞こえてくるような「くしゃみ」。

くしゃみは高音だから聞こえるのか?

目の前の客室乗務員は、まるでサイレント映画かパントマイム

言い過ぎかもしれない。しかし、実際に私が感じたことなので、述べておきます。

それは、ドリンクサービスのとき。

客室乗務員が、私の1つ前の座席で乗客とやりとりしているのが、視界に入った。会話は遠くで微かに何かを話しているのは聞こえるが、かなり意識しないと聞き逃してしまうぐらいの小さな音。会話の内容までは理解できない。

客室乗務員が機内カートを押して、私が座っている座席横の通路まで来た。

彼女が私を見つめながら、口をパクパク動かして何かを話している。そして、機内カートの上にあるドリンクをいくつか指さしながら、こちらの反応を待っている。

目の前の客室乗務員が、まるでサイレント映画かパントマイムでも見ているかのようだ。

で、私がキョトンとしていたのだろう。彼女が私を見つめながら再び口をパクパク動かしたので、イヤーマフと耳せんを外し、ようやく声が聞こえた。

と同時に、ゴーという凄まじい騒音が耳に襲いかかってきたので、思わず「おおおっ!」と驚きの声を上げながら、手で耳を塞いでしまった。

その様子を見て、客室乗務員が苦笑している。リアクション芸人のように見えたかもしれない。

機内アナウンスは、デジタル処理した音のようだ

機内アナウンスは、聞こえる。聞こえるが、その聞こえ方が、不思議な感じがする。

例えるなら、デジタル処理した後の音みたい。

周囲の雑音をカットし、声だけを抽出してクリアにした感じ。少し籠もってはいるが、一語一語ハッキリ聞き取れるので、内容もわかる。

装着中に感じた不快感

ここからは、使用中に感じた不快感を述べます。

メガネが締め付けられてズレる

私は普段メガネをしています。

【探してます】イタリア製メガネ:Vanni(バンニ)- V3294

イヤーマフを装着するとメガネのテンプル(つる)が締め付けられるので、メガネがズレる。

ズレないようになるまで何回か装着し直す必要があり、これがちょっとしたストレスに感じた。

機体下降中、耳の奥が激しく痛くなる

イヤーマフを装着し始めのときは、耳に変な圧迫感と気圧の変化のようなものを感じる。しかし、装着時間が長くなると慣れてくるのか、次第にそのような不快感を感じなくなる。

異変を感じたのは、羽田空港へ向けて機体を下降すると機内アナウンスがあった後。

機体下降中、耳の奥が激しく痛くなった。

あまりの痛さに耐えきれず、イヤーマフを外して耳せんだけの状態に。耳せんだけだと、そのような痛みを感じない。

しばらくして痛みがなくなってから、もう一度イヤーマフを装着すると、また激しい痛みに襲われた。

耳の穴を耳せんで塞いで、さらにイヤーマフで耳を覆うと、外界との気圧の変化に耐えられないのではないか?

汗ばむ

▼イヤーマフを外すとパッドが汗で濡れた。約1時間半のフライト中、装着したのは離陸直後と機体下降中以外の30~40分ぐらい。短時間の装着でも汗ばむので、長時間フライトには向かない。

Patech 防音イヤーマフ・装着後に汗ばむ

さいごに

機内で耳栓とイヤーマフを組み合わせて使用するのは、オススメしません。やらないほうがいい。

理由は2つ。

  1. 緊急時に何かあった場合、周囲の状況に気付かず、客室乗務員の指示が聞こえない場合がある
  2. 長時間の使用には耐えられない

機内の騒音をシャットアウトできる遮音性能は、ズバ抜けていました。MOLDEX(モルデックス)6800 Pura-Fit(ピュラフィット)だけを使用するよりも遙かに上のレベル。機内でほぼ完全無音に近い状態を作り出すことができます。

しかし、すぐそばに来た客室乗務員の声さえもまったく聞き取ることができない遮音性能は、緊急時に何かあった場合、周囲の状況に気付かない場合があるかもしれないし、客室乗務員の指示を聞き取ることができない危険性もあります。

耳栓などで機内の騒音対策をしていても、周囲の音は感じ取れる状態にするべきだ

もう一つオススメしない理由として、長時間の使用には耐えられないこと。

わずか1時間半ほどのフライトでさえ装着に不快感を感じるので、国際線などの長距離フライトで耳栓とイヤーマフとを組み合わせて使用するのは、かなり厳しいと思います。

イヤーマフを使ってみたい方、”見た目”を気にしていませんか?大丈夫です。周りからはヘッドホンで音楽を聴いているだろうぐらいにしか思われていません。その前に、誰もあなたのことを気にしていないから、心配する必要ないですよ。

イヤーマフは大きくてかさばり荷物になるので、機内の騒音対策にはイヤーマフより遮音性能が高く、小さくて持ち運びも便利な耳栓を持ち込むといいですよ。

追記 日常での使用は?

日常での使用はどうなのか?気になっている方もいるでしょう。

以下、自分が使ってみた感想を簡単に述べます。

周囲の環境音が、かなり低減されるので、何かに集中したいときに使用するといいでしょう。

「Patech 防音イヤーマフ」だけ装着

機内の装着実験のように”水中に潜っている感覚”は多少あるが、強くは感じない。

部屋の中の音は低減されるが、特に高音は聞き取ることができる。

窓を開けて外から聞こえる、遊んでいる子どもの声や鳥のさえずり、車が通過する音は、わずかながらにわかる。

私は、Apple純正のWirelessキーボードでこの記事を書いていますが、イヤーマフがない状態だとパタパタパタという打鍵音が、イヤーマフ装着後、カチッカチッカチッとメカニカルキーボードのように聞こえる。

MOLDEX(モルデックス)6800 Pura-Fit(ピュラフィット)との組み合わせ

ほぼ無音に近い状態。

部屋にある電話の呼び出し音が、遠くでわずかに小さく聞こえる程度。意識しないと聞き逃す可能性あり。

キーボードは、強く叩くと打鍵音が遠くから聞こえる感じはするが、普段の叩く力では微かに聞こえる程度。これも意識しないとわからない。

窓を開けて外から聞こえる、遊んでいる子どもの声や鳥のさえずり、車が通過する音もまったく聞こえない。

装着中に感じた不快感

  • メガネがズレる
  • 汗ばむ

この2つくらいでしょうか、不快感は。

装着時の重さが気になるのは最初だけで、次第に慣れてきます。

機内上空で装着したときのような、気圧の変化による耳の奥の痛みはありません。

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